「ドノヴァン君、コウモリ奇襲作戦だよ!」と大統領は言った(実話)

M「なんですか、このタイトル」
S「いや、一昨日の話題について調べようと思って、たまたま手もとにあったこの本を読んでたら、そこに引用されてた逸話なんだよ。太平洋戦争が始まってすぐの1942年2月、ルーズヴェルト大統領が発案した対日心理作戦で……簡単に言うと、日本人はコウモリをとっても恐れているらしいので、大量のコウモリを上空からバラまいたら士気が下がるんじゃないか、という『ペンシルヴェニア州の某アダムス氏』とやらの提案を大統領が気に入って」
M「……マジですか?」
S「マジです。1942年2月9日付、大統領からOSS(当時はまだCOIだったようですが)長官ドノヴァン宛のメモで残ってるそうです。上記の本が引用している元はこっちの本です」
M「……(唖然)」
S「今、アメリカ合衆国という文字の上に、『アホ』ってフリガナふりたくなってるだろ」
M「いや。まあ。その」
S「まあ、戦時中にはどこの国でもいろいろファンタスティックなことを思いつく、ってことだよ」
X「ちょっと待った。42年だって?」
S「なんですか、柳川さん」
X「てことは、その頃はもうバットマンがデビューして、活躍してたよな……?」

S「まさか……」
M「すごーくイヤですけど、なんかありそうな話ですね……当時のアメコミって戦争協力のために対日戦妄想が満載でしたし……それに影響を受けて……」
X「うーむ。ちなみにそのコウモリ作戦は実施されたのか?」
S「えーとですね、COIが陸軍航空隊やアメリカ自然史博物館の協力を得てバラまき実験はやってみたらしいんですが、高空の寒さでコウモリが凍りついてしまうので結局途中で諦めたみたいです」
M&X「(………………アホだ…………)」