「そろそろ民主政を可視化しますんで」と Googleは言った(@インド)……もしくはわれら銀河をググるべきやDo We Dare Google the Galaxy?【その7.5】あたり

S「うーむこれは面白い。以前にこのへんで『視覚化されたTwitterマクルーハンの予言そのままだなぁ』みたいな話を書いたんですが、今度はこちらのGoogle公式ブログによれば、

  • インドの選挙をがんがん可視化します
    • 自分の選挙登録状況を確認できる
    • 投票所の場所をGoogleMapだか何だかで見ることができる
    • 自分の選挙区の各種データ(前回の選挙以降、どれくらい生活が改善したか等)を確認できる
    • 議員や候補者の各種データを確認できる
    • その他どんどん新サービス予定中!

……だそうです」
M「こういうのって、これまでは市民団体とかがネットでやってましたよね」
S「うん。実際、米国や豪州でもこの手のサービスは始めてたらしいし、今回もインドの各種NPOと組んではいる。にしても、これはすごいなー……ちゃんとGoogle的には商売になってるんだから。前にもGGGその05とかで書いたように、Googleはネット上の表面積が拡大すればするほどビジネスチャンスが増える仕組みになってるわけで」
X「それだけじゃないぞ、これは。ソロスが東欧に対してやろうとしてた/やっていることを、Googleは全世界に対してやろうとしてるんだ」
S「というと?」
X「人類社会の民主化促進だよ。べつにソロスもGoogleも、慈善や博愛だけでやってるわけじゃない。考えてもみろ。Googleのサービスによって体系だった情報を得て、それをもとに真面目に投票する人口がどんどん増えてったら、その社会に何が起きる?」
S「……中産階級が成立して、経済が発展する?」
X「少なくとも貧困由来の社会不安やテロのリスクは減るわな。でもって、いつの時代であれ、経済と社会が安定した時にいちばん得をするのは……そう、商人だ。ソロスやGoogleのようなタイプの人間/組織だ」
S「うーむむむ……昔は『GMにとって良いことは米国にとっても良いことなのだ』という有名な言い回しがありましたけど、もはやGoogleにとって良いことは人類にとっても良いことなのだ』ですね。しかも、それがGM破産寸前の今になって」
X「まあな。あそうか、電気自動車の次にGoogleが大々的に投資するネタが分かったぜ」
M「え、なんですか?」
X「全人類規模での劇的な識字率向上だよ。なんつっても、スクリーン上の広告をクリックしてもらうためには、字が読めたほうが断然良いからな。(ふと腕を組んで)……待てよ、もしかすると……例のGoogleBookSearchってのも、実はそのほんの一部にすぎなくて……」
S「……まさか、Googleによる史上最大の『もっと読書しましょう週間』!?



M「もしかしたら、もうやってるかもしれないですね>グーグルによる人類識字率向上計画」
S「どきっ」